【これが非常に重要】
言葉の聞き取り検査(測定)

音は聞こえるけど、言葉がわかりにくい?

どうも!!!!
国家資格の言語聴覚士を所持する長洲ヒアリングのみやたです!!!!
夏の暑さは苦手ですが、夏は好きです!!!

 今回は、前回の「聴力検査と補聴器」に続いて、言葉の聞き取り検査について書いていきます。言葉の聴き取り検査を受けた事がある方は思い出し、受けた事のない方は、これを機に受けてみることをおすすめします!
 
【目次】
①   言葉の聞き取り検査とは?
②   補聴器を着けても調べることはできる?

①言葉の聞き取り検査とは?

 言葉の聞き取りの検査は、音のきこえの検査と同様に耳鼻科や補聴器販売店で行う事ができます(補聴器販売店では検査ではなく「測定」になります)。検査方法は、ヘッドホンを使用し「あ」とか「き」といった一つの言葉(単音節)を聞いてもらい、復唱もしくは書き取りなどを行い、その正答率を調べます。特に重要なポイントが、最高語音明瞭度を調べる事です。
 
・最高語音明瞭度
 検査を受けた方の、一番良かった正答率を「最高語音明瞭度」と言います。例えば『小さい音で調べると50%の正答率だったが、音を大きくすることで80%の正答率になった。それ以上音を大きくしても80%より上がることは無かった』という場合には、最高語音明瞭度は【80%】になります。

 実は、『音のきこえの検査が同じような結果であっても、最高語音明瞭度も同じような結果にはならない』ということも少なくありません。人間の聴力には個人差があり、「音のきこえの検査はそこまで悪くないが、言葉の聞き取り検査の結果が極端に悪い」ケースや、「音の聞こえの検査がかなり悪くても、言葉の聞き取り検査の結果が良い」ケースなど様々です。
 
 また、最高語音明瞭度は補聴器によって多少の改善はあるものの、劇的に良くなるというケースはあまり見られません。補聴器を使われる方をみていると、言葉を聴き取る力が保たれているほど、補聴器の効果をより感じるのかなと印象を受ける事も少なくありません。これについては本人だけではなく、家族の方が「補聴器の効果はあまり無いのでは・・・?」と感じる場面もよくみられます。それだけ言葉を聴き取る力は重要なポイントになります。
 
 しかし、言葉の聴き取る力が悪いケースにも、補聴器を着けるメリットはあります。それは、「いままで気づくことができなかった音に気付く」ことや、「話しかけられた事に気付けるようになる」といった音をキャッチしやすくなる事です。言葉を聞き取る力を取り戻す事は難しいですが、今もっているきこえの力をを最大限に活かせるよう、前向きに捉えていただけると嬉しいです。

②補聴器を着けても調べることはできる?

 言葉を聴き取る力は、補聴器を着けた状態でも調べる事ができます。方法は、ヘッドホンではなく目の前に置いたスピーカーから流れてくる、「あ」とか「き」といった単音節を聞き取ってもらい、復唱や書き取りにより正答率を調べます。この時に、補聴器を着けた状態でも「最高語音明瞭度をとれているか」、補聴器を着けていない状態と比べて、「音の大きさごとの正答率はどのぐらいか」といった部分をチェックします。
 
 中には、補聴器を使う事や、音を大きくした場合に最高語音明瞭度が下がってしまうケースもあります。実際に測定してみないとわからない事もあるので、手間を惜しまずにしっかりと調べる事が非常に大切です。
 
 また、きこえについては、目で見てもわかりにくく、言葉で聞いても理解することが難しいのですが、ご家族様にこの測定の様子を見ていただくことで「こんなにわかりやすい言葉も、きこえにくくなってるのか」と衝撃を受けるケースも多くあります。
 
 補聴器の効果を調べるという目的もありますが、実際には他にも実施するメリットがあるので、、やはり手間を惜しまないことが大切だなと改めて感じますね(^^) 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

2022/9/10